運動は過敏性腸症候群の症状改善に効果的!

運動は過敏性腸症候群の症状改善に効果的!

過敏性腸症候群の運動療法

・便秘気味の人は座りっぱなしは良くない。

・身体を動かすと腸の動きがよくなるので、毎日適度な運動をするとよい。

などを聞いたことがありませんか?

これに限らず、一般的に運動は健康によいといわれています。

運動のし過ぎや激しい運動は、健康を害したり寿命を縮めたりしますが、適度な運動が身体を害することは聞きません。

あなたは適度な運動を毎日していますか?

健康のために運動をすることが良いと分かっていても、毎日運動を続けていくことは結構難しいものです。

でも、辛い過敏性腸症候群の症状に悩んで、食物繊維にヨーグルト、整腸剤などいろいろやっても症状改善の効果があまり実感できない…。

そんなフチに立っているとき、あなたならどうします。

今回は、運動は過敏性腸症候群の症状改善に効果的であることをご紹介します。

●運動は腸の働きを正常にして便通を良くする

「運動をやることで過敏性腸症候群の症状改善なんてできるのかな…?」と思われるかもしれません。

そう思われる方のために、なぜ運動が過敏性腸症候群の症状改善につながるのかをご説明していきたいと思います。

その鍵は自律神経のバランスにあります。

運動すると自律神経のバランスが整う効果が分かっています。

私たちの身体は運動や仕事をしているときは、交感神経神経が働き、運動後や食事をしているときなどは副交感神経が働いてくるため心も身体もリラックスモードに変わってきます。

自律神経のバランスが整うということは、2つの交感神経が交互に切り変わることです。

2つの交感神経の切り替わりにより、緊張→リラックスと体に変化を体験することで身体のリズムが整ってきます。

腸のぜん動運動が活発になるのは、副交感神経が働いているときですので、仕事で忙しく運動する暇もないとう感じで動いていると、交感神経の切り替わりもはっきりしなくなります。

このため、腸を含め内臓の働きのバランスが悪くなってしまいます。

運動にはこれを元に戻す効果があります。

また、運動をすると血液循環が良くなって、内臓の働きも良くなってきますし、身体全体が動くので胃腸の運動機能のバランスも良くなってきます。

以上のような理由で、運動は腸の動きを正常にして便通を良くします。

●運動はストレスを軽減させる!

前節でもご説明しましたように運動のときは交感神経が緊張して、運動後は副交感神経が緊張するので、運動後は身体も心もリラックスすることができます。

「気分転換に運動してきたら」ということばもあるように、運動後は気持ちもすっきりするものです。

これは運動時は交感神経が活性化されて、脈拍が上がり興奮状態になるため、ポジティブな思考になるといわれています。

また、ストレス軽減に関係する神経伝達物質にエンドルフィンとセロトニンがあり、これらは運動することによって増加します。

エンドルフィンは気分が高まるホルモンで”多幸感”をもたらし、セロトニンは”幸せのホルモン”ともいわれているもので、脳を不安を取り除く効果があります。

スウェーデンの大学の研究では、102名の過敏性腸症候群の人を運動するグループとそうではないグループに分け、症状改善に違いがあるかを実験し、次の結果が得られたと報告しています。

・運動をすると過敏性腸症候群の症状が改善される。

・運動を取り入れる過敏性腸症候群の人は、運動しない過敏性腸症候群の人に比べて症状の悪化が少ない。
Physical activity improves symptoms in irritable bowel syndrome: a randomized controlled trial.

過敏性腸症候群で悩まされている方は、軽いものでも良いので、運動らしいものを始めてみてはいかがでしょうか?

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