・デートしているときにガスがでたらどうしよう。
・ガスがすごく臭いときがあるので、人前で出たらどうしよう。
・ガスがいつ出るか分からないので、エレベータが怖い
など
我慢できなくなるガスに悩まされていませんか。
過敏性腸症症候群は、下痢や便秘、腹痛やお腹の張りが慢性的に繰り返して起こる病気です。
でも、胃腸科などで血液検査や大腸内視鏡検査などをしても、炎症や潰瘍などの異常はないにも関わらず、機能的には異常があるというのが特徴です。
便通異常の視点で大きく「便秘型」、「下痢型」、「下痢・便秘交互型」に分類されていますが、その他の症状として腸にガスが溜まりガスが良く出てしまう「ガス型」があります。
●過敏性腸症候群ガス型の原因は?
過敏性腸症候群は症状によって上記のように、4つのタイプに分けられますが共通する原因に心理的なストレスが影響していることが挙げられます。
ガス型も心理的なストレスを多く受けることで、症状が悪くなる傾向があります。
この他の原因としては、
・腸内細菌のバランスが崩れ腸内環境が悪化
今までの研究では、過敏性腸症候群になっている人は腸内細菌のバランスが崩れ腸内環境が悪化しているといわれています。
腸内環境が悪くなっていると悪玉菌が優位になっているため、肉などを食べると未消化のタンパク質を腐敗させスカトール、インドール、硫化水素、揮発性アミンなどのガスを発生します。
発生したガスの多くは腸壁から吸収されますが、吸収されなかったガスはオナラとして排出されます。
これらのガスが出ると、悪臭となります。
・腸の動きが強くガスが発生
タンパク質の分解のときだけでなく、糖を分解するときや食物繊維が多いときもガスが発生します。
腸の運動は強過ぎると便の移動が起こり、下痢や便秘とともにガスも発生しやすくなります。
・緊張で呼吸が乱れ空気を多く吸い込む
本人にはあまり意識はありませんが、緊張するとよくツバを飲み込む場合がありますが一緒に空気も飲み込みます。
また、よく噛まないで食事を早く食べる場合も食物と一緒に空気を飲み込んでしまいます。
●過敏性腸症候群ガス型の対策とは
過敏性腸症候群の各タイプ共通の原因の心理的ストレスについては、十分な睡眠時間の確保、自分の好きなことをやってゆったりとしたり、入浴するなどしてストレスを溜め込まないようにします。
休養を確保するとストレスを感じていた時に働いていた交感神経に替わって、副交感神経が働きますので自律神経のバランスがとれてきて腸の動きも良くなってきます。
早く改善するためには、医師に相談して薬による治療や食事療法をやっていきましょう。
それと並行して次のような対策も効果的とされています。
・軽い運動をする
ウォーキングや軽いランニングなど軽い運動も過敏性腸症候群には有効です。
運動時には交感神経が働き、運動後のリラックス時には副交感神経が働き自律神経系にメリハリをつけることができるので、ガスの発生や便通異常の改善が期待できます。
・食物繊維を多く取る
肉などの脂肪の多い食品を多く摂ると、腸内細菌の悪玉菌を増やしてしまい臭いガスを発生させる原因ともなります。
腸内環境を整え善玉菌を増やしてやることが必要になってきます。
そのためには食物繊維を多く摂ることをおすすめします。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維とがありますが、過敏性腸症候群の症状では不溶性食物繊維はかえって腸を刺激して悪化する場合がありますので、注意が必要です。
さらさら、ねばねばする水溶性食物繊維は水分を吸ってゼリー状になりますので、便痛を改善します。
・乳酸菌を摂る
乳酸菌を摂ることによって、腸内環境が改善され善玉菌が増えてきますので、便通が改善されます。