過敏性腸症候群でも起こりやすいけいれん性便秘とは、原因と治し方

過敏性腸症候群でも起こりやすいけいれん性便秘とは、原因と治し方

けいれん性便秘でトイレを探す男性

健康的な排便習慣は1日1回が理想とされていますが、忙しくて食生活が乱れたりストレスが多かったりすると、1日1回の排便習慣を維持するのが難しくなってきます。

こうなってくると悩まされるのが便秘です。

排便習慣は個人差があるので、必ずしも1日1回である必要はありません。

その人が異常や不快を感じなければ、2~3日の排便でも問題ないといわれています。

一般的に3日以上便が出なく残便感があると便秘といわれています。

腸の動きが低下して引き起こされる便秘が機能性便秘です。

機能性便秘はさらに、弛緩性便秘、けいれん性便秘、直腸性便秘に分類されます。

中でも過敏性腸症候群と関係が深いのは、けいれん性便秘です。

今回は過敏性腸症候群と関係があるとされるけいれん性便秘について、原因と症状、治し方についてご紹介します。

●けいれん性便秘の原因と症状

けいれん性便秘は精神的なストレスなどで腸のぜん動運動が強く起こり過ぎて、腸管がけいれん性に収縮するために便通に障害が起こります。

比較的若い人に多く、仕事や人間関係でプレッシャーがかかり緊張するときになりやすい傾向です。

精神的ストレスを強く受けると、自律神経のバランスが崩れ交感神経と副交感神経が上手く切り替わらない状態になります。

体内の代謝や消化を司っているのは副交感神経で、この神経は睡眠時や食事などリラックスした状態になると活発になりますが、緊張した状態では副交感神経の働きが悪くなり腸のぜん動運動が異常になります。

便の形状はうさぎの糞のようにコロコロ状の便がでます。

また、腸がけいれん性に動くため腹痛を伴ったり、便秘と下痢が交互に起こることもあります。

便秘と下痢は正反対の症状なのにどうして交互に起こるのだろうと思われるかもしれません。

その理由も腸のぜん動運動が通常よりも活発になるためで、便に含まれる水分が吸収される前に直腸に届き排便されるからなんです。

朝の会社や学校に移動中の電車の中や大事な会議中に急に下痢に見舞われたりすることもあり、そのことがまたストレスいなり悪循環になることもあるようです。

●けいれん性便秘の場合はどんな市販薬を使うといいの?

けいれん性便秘の場合は、下痢と便秘の両方の症状があるので薬で症状を抑えたいとすると下痢止めを飲めばいいのか、便秘の改善薬を飲めばいいのか迷いますよね。

実際けいれん性便秘に効く市販薬を探すのは、結構難しいようです。

便秘と下痢の両方に効果的で市販のものには、整腸剤があります。

過敏性腸症候群用の整腸剤というのは、ありませんが整腸剤は腸内細菌のバランスを正常にして腸内環境を整える働きをします。

即効性はありませんが、徐々に下痢や便秘の症状を改善していきます。

さらに、効果的な市販薬をお探しの場合は、田辺三菱製薬の「セレキノンS」が
あります。

この薬は医療の医薬品と同じ成分の過敏性腸症候群再発症状改善薬です。

有効成分は消化管運動調律剤で、腸の動きが活発になっているときは抑制し、腸の動きが低下しているときは動きを促進するので、下痢便秘の両方に効果があります。

購入には制限があって、以前に医師から過敏性腸症候群と診断され治療したこと
がある方だけが購入できます。

詳細については、こちらのサイトを参照願います。
田辺三菱製薬、「セレキノンS」の特徴

市販薬で治すことが難しいかもしれませんので、消化器科、胃腸科に行って医師に診てもらいましょう。

過敏性腸症候群専用の市販薬については、こちらの記事も参考になります。

過敏性腸症候群専用の市販薬は簡単に購入できるの?

●けいれん性便秘に使ってはいけない薬

けいれん性便秘では大腸がけいれん性の収縮をしているために起こるものなので、腸を刺激して腸のぜん動運動を亢進させる刺激性下剤は使用してはいけません。

市販されている刺激性下剤には、コーラックハーブ、スルーラックS、ビオフェルミン便秘薬などがあります。

●けいれん性便秘の治し方

けいれん性便秘は過敏性腸腸症候群と関係していますので、主な原因は精神的ストレスによるものです。

整腸剤などの薬を飲みながら次のことも併せてやってみましょう。

・ストレスをできるだけ発散する。

好きな趣味や軽いスポーツなども効果があります。

何をやっていいか分からないという方は、ウォーキングや簡単なヨガなどをやってリラックすることをおすすめします。

・不溶性食物繊維を控える

不溶性食物繊維は腸の刺激が強くなりすぎてしまい、ぜん動運動が活発になって下痢が悪化してしまいます。

不溶性食物繊維は控えるようにしましょう。

・適度な有酸素運動をする

適度な有酸素運動を取り入れることは、自律神経のバランスをとるのに効果があるとされています。

有酸素運動には、ウォーキング、軽いジョギング、自転車こぎ、水泳などがあります。

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